最近の新築物件はフローリングが主流で、リフォームでもフローリングに切り替える工事が多くあるため、フロアコーティングは必要不可欠な施工となっています。
コーティングは床板に塗料を塗るといった一見単純な作業に見えますが、実は確かな知識と技術が必要になるため、失敗するケースも多く見られます。
上品な光沢が魅力のフローリングを長く楽しむためには、業者の選び方が大事になります。
こちらでは満足できるコーティングを実現させるための基礎知識や実際にあった失敗例を紹介し、後悔しないためのポイントなど必要な情報をお伝えします。
もくじ
フロアコーティングの基礎知識
せっかく新築でお家を建てても、悪徳業者などに依頼をしてしまい「後悔した・・・」という声も耳にします。
フロアコーティングについてきちんと理解し、後悔しないようにしましょう。
フロアコーティングは、フローリングの床板などを保護するため、コーティング塗料を塗布する施工方法です。
コーティングの種類は、ウレタンやシリコン、ガラスやUVコーティングなどがあり、それぞれ特徴や効果が異なります。
フロアコーティングのメリットは、フローリングの見た目を美しく保ち、掃除の手間を大幅に簡略化できることにあります。
耐水性があるので水や湿気に強く、水拭きができるのが良い点です。
さらにはアルコール除菌や消毒液などで手入れをすることが可能なので、衛生面でもメリットがあります。
コーティングしていることでキズが付きにくく、油性の汚れや黒ずみなども落としやすくなっています。
フロアコーティングは美観と実用を兼ね備えた施工として人気がありますが、デメリットもあります。
デメリットの筆頭に挙げられるのが、施工費用の高さです。
ワックスがけと比較すると初期費用が高くなるため、施工を断念することも多いようです。
また、フロアコーティングで使用する塗料は強力で、いったん施工するとワックスのようにはがすことができないため、失敗してしまうと最悪の場合、床材の張替えなどが必要になります。
そのため、確かな技術を持つ施工会社で行うことが大切になってきます。
フロアコーティングで後悔しないポイント
では、フロアコーティングの施工業者を決めるにあたり、抑えておきたいポイントはどんなことでしょうか。
施工業者はたくさんありますので、しっかり理解して後悔しないようにしましょう。
ショールームの有無
まず一つに挙げられるのが、ショールームはあるかという点です。
最近のフロアコーティングは種類も多く、光沢やツヤ、質感などが微妙に違うため、小さいサンプルを参考に決めると失敗するケースがよく見られます。
その点、ショールームがある施工会社なら実際に見ることで、大きな面積のフローリング材を光の入り具合などでチェックできます。施工後のイメージに近づけられるため、ショールームがある施工会社を選ぶほうが良いでしょう。
保証内容
また、保証内容は明確かという点も大切です。工事はスピーディーにそつなくやってくれたものの、施工後に不具合が見つかった場合に対応を渋ったり、アフターサービスが乏しいために他の施工会社に依頼せざるを得ないケースが見受けられます。
そのため、アフターフォローも親切に行ってくれる施工業者に最初から依頼することが大事になります。
施工事例
さらには、具体的な施工事例を公開しているかどうかも後悔しないためのポイントです。施工を行った住居の種類や使用した商品など、写真とともにホームページに記載している会社であれば、フロアコーティング工事の実績があり、経験を糧にしてきたということが分かるので、信頼に値する会社と評価できます。
フロアコーティングの失敗例
フロアコーティングは光沢のある床板の美しさとお手入れの手軽さが魅力ですが、未熟な技術を持つ業者に依頼すると、後々後悔することが多いものです。
では、どんなトラブルが見受けられるのでしょうか。
まず一つに、コーティング剤と床の接着不良が挙げられます。
これは、もともと床に塗布されていたワックスなどが残っていたことが主な原因です。
接着不良が原因で起きるトラブルとして、コーティングが剥がれることがあります。
こちらのトラブルはコーティングしてからすぐというよりは、施工から数年が経過した後、耐用年数以内であるにも関わらず出ることが報告されています。
これは施工当時は目につかなかったものの接着状態が悪かったことで、時間の経過により問題が表面化してきたことによるものです。
加えて、コーティングのムラも失敗例としてよく耳にします。
コーティング剤が均一に塗られていない、というのは作業する方の技量の乏しさや経験不足に原因があるとされています。
こちらに挙げられたトラブルや失敗例はやり直しが難しいのですが、十分な経験を積み、技術を身に付けた作業員であれば回避できるものが多いので、そういった意味でも信頼できる施工会社を選ぶことは重要と言えます。
フロアコーティングのメリット
フロアコーティングには、たくさんのメリットがあります。
お掃除の手軽さ
1つ目のメリットは、ワックスがけが必要なくなり、普段のお手入れやお掃除が楽になるという点が挙げられます。
フロアコーティングをしていない床材だと、定期的にワックスがけをしなければいけませんし、傷や汚れが付きやすく、ワックスが落ちてくると床材のツヤもなくなってしまいます。
しかしフロアコーティングをすれば、そうした面倒なメンテンナンス作業が必要なくなり、日常の清掃だけでいつまでも光沢とツヤのある床を楽しむことができます。
また、床への傷や汚れもフロアコーティング剤が保護してくれるので心配ありません。
フローリングの耐久
2つ目のメリットは、床材の耐久性や耐水性をアップできるという点があります。
木材の表面をコーティング剤によって保護するので、水やペットの粗相などの液体が、木材に浸み込みにくくなります。
コーティング剤の種類によって、耐水性が高いものや耐薬品性が高いものなどがあります。
ニーズに合わせて選ぶのが、後悔しないポイントと言えるでしょう。
滑りにくさ
3つ目のメリットは、スリップ防止ができるという点です。
ワックスがけをすると床はツルツルと滑りやすくなり、小さな子供やペットお年寄りにとっては怪我をしやすい状態となってしまいます。
しかしフロアコーティングなら、ワックスよりも美しい仕上がりを手に入れることができるうえに、ワックスのように滑ることがありません。そのためお年寄りやペットがいる家庭でも安心です。
フロアコーティングのデメリット
やり直しがきかない
フロアコーティングは、一度施行するとやり直しができないというデメリットがあります。
コーティング剤にはいろいろな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
そのため、後から後悔しないためには、複数のフロアコーティング剤を比較した上で、自分に合ったものを慎重に選ぶことが必要です。
初期費用が高い
また施工に際してまとまった費用がかかるという点もフロアコーティングのデメリットです。
フロアコーティングを施工する部屋の広さによってかかる料金は異なりますが、10万円超の予算が必要になるケースが多いものです。
業者ごとにかかる施工料金が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
少しでもリーズナブルに施工して価格面での後悔を減らすために見積りは必ずおこないましょう。
ただし、費用が安くても技術力が低い業者が施工してしまうと、仕上がりの品質がイマイチとなり、後から後悔することになりかねませんので注意してください。
業者選びでは、できるだけフロアコーティングの施工実績が多く、信頼されている業者を選びましょう。
フロアコーティングの種類
フロアコーティングには、いろいろな種類があります。
それぞれ特徴が異なり、仕上がりの雰囲気や印象が大きく変わりますので、最初に複数のフロアコーティング剤を比較した上で、頭の中でイメージしながら決めるのがおすすめです。
フロアコーティング剤の中でも最もリーズナブルなのは、ウレタンコーティング。です。
除光液やペットのアンモニアに強いというメリットがあるコーティング剤で、施工するとツヤと厚みが高まり、ふっくらとしたぬくもりのある仕上がりとなります。
ウレタンコーティングの耐久年数は5年~10年と短く、油性タイプは再施工が難しいという特徴があるので注意しましょう。
油性を選んでしまうと、施工から数年で消耗してしても塗り直すことができず、後悔することになりかねません。
後悔しないためには、数年後の塗り直しを考慮に入れて水性ウレタンを選ぶと良いでしょう。
フローリング材への密着度が高く、塗り直しができるフロアコーティング剤なら、シリコン素材がおすすめです。
水性と油性とがあり、どちらも高い撥水性があります。ウレタン素材と比較すると、施工価格は若干割高です。
紫外線を遮断する特殊なウレタン樹脂を使っているUVコーティングもまた、フロアコーティングで人気があります。耐久年数は20年以上と長く、耐水性や耐薬品性に優れているのが特徴で、施工後に乾燥するのを待つ必要がありません。ただし、塗り直しはできないため、耐久年数を全うした後にどうするかを考えた上で選ぶことが、後悔しないためのポイントです。
施工価格は割高となるものの、ハードコーティングで床材をしっかり守ってくれるのが、ガラスコーティングです。ツヤの有り無しを選べるほか、耐薬品性が高いため、アルコールなどをウッカリこぼしてしまっても心配ありません。酸化しにくく、紫外線による床材の色あせからも守ってくれます。
後悔しないコーティングの選び方
フロアコーティングでは、コーディング剤ごとに特徴が異なり、メリットやデメリットも違います。
後悔しないためには、どういう目的でコーティングをするのかを考える他、耐用年数を全うした後にはどういう対応を考えているのかという点まで、頭の中でしっかりシミュレーションすることをおすすめします。
また業者選びも大切です。
施工に対して保証がついている業者を選ぶことに加え、フロアコーティングで施工実績が多い業者を選ぶと後悔するリスクを最小限に抑えられます。
まとめ
フロアコーティングは床材の美観を保ち、お手入れのしやすさが魅力の工法ですが、初期費用が高いのが難点で、いったん施工するとやり直しがきかないことが多く、トラブルや失敗事例も多く報告されています。
コーティングは簡単そうな施工方法に見えますが、技術や経験がものをいうため、後悔しないためには信頼できる施工業者を選ぶことが大切です。
技術力と経験が豊富な作業員をそろえる施工会社を選ぶためにはショールームがあるか、保証がしっかりしているか、詳細な施工事例をホームページなどで公開しているかなどの点をチェックすることができます。