もくじ
フロアコーティングには大きく分けて水性と油性の2種類があります。油性コーティングとは聞き慣れない名前ですが、ガラスコーティング・シリコンコーティング・UVコーティングこれらは全て油性コーティングになります。
【水性コーティング】
水性ウレタンコーティング
水性アクリルコーティング
【油性コーティング】
ガラスコーティング
シリコンコーティング
UVコーティング
新築物件には油性コーティングがおすすめ
新築物件には水性コーティングと油性コーティングどちらが良いでしょうか?
総合的にみて油性コーティングがお勧めです。
油性コーティングがおすすめな理由① 耐久性が高い
水性と油性の違いはペンをイメージしていただければよくわかります。ホワイトボードに水性ペンで書いても簡単に落とせますが、油性ペンだと中々落とせませんよね。
フロアコーティングもペンと同じで、油性コーティングの方が密着が強くなっています。水性コーティングは水との相性が良いため、雑巾の水拭きでも塗膜がなくなっていきます。水性コーティングの耐久年数は10年程度のものが多いですが、良く歩く所であれば3~5年程度で塗膜がなくなることもあります。
油性コーティングがおすすめな理由② 使える薬剤が多い
耐久年数の中でも話したように、水性コーティングは水拭きがNGですが、油性コーティングは水拭きは勿論、アルコール、中性洗剤、シンナー、除光液でも塗膜が溶けることはありません。しつこい汚れが付いても、アルコールなどを使えば強く擦らず汚れが落とせます。
油性コーティングがおすすめな理由③ 油性コーティングも安全
水性コーティングをお勧めしてくる業者は安全性を前面に押してきます。油性コーティングの施工にはシンナー・トルエン・アセトン等の有機溶剤を使用します。これらの有機溶剤は大量に吸い込むと吐き気などを催し、具合が悪くなる原因となります。
一方、水性コーティングにはこれらの有機溶剤を使用しません。但し、これらの有機溶剤は半日~1日程で揮発が終わる為、換気をしっかりすれば室内に揮発性の有機物質が残ることはありません。つまり、施工するスタッフはマスクをするなどの対策をしないと安全ではないものですが、揮発が終わった(塗膜が硬化した)入居後に関しては油性コーティングも安全な商品ということになります。
水性コーティングが油性コーティングより良い点ってある?
①剥離しやすい
油性コーティングは密着が強いことは先程お話ししましたが、密着が強いということは剥離しにくいというデメリットもあります。但し、この剥離のしやすさで嬉しいのはお客様ではなく、施工業者になります。年数がたってフロアコーティングの一部に補修が必要になった場合、施工会社は水性コーティングであれば、容易に剥離が出来、簡単に補修が出来ます。剥離が楽だからといって、実際にお客様自身が剥離をすることはあるでしょうか?
②価格(イニシャルコスト)が安い
水性コーティングの最大のメリットは価格が安いことです。油性コーティングの3分の2程度の価格で施工が出来ます。何故、価格をイニシャルコストと書いたかというと、水性コーティングはコストパフォーマンスにおいてはあまりよくありません
油性コーティングは水性コーティングの1.5倍程の価格になっておりますが、耐久年数が2~3倍程長持ちします。10年耐久で100,000円の水性コーティングと20年耐久で150,000円の油性コーティングでは20年耐久150,000円の油性コーティングの方が1年単位の価格は安くなります。
「そんなに価格が違うの?」と思う方も沢山いると思います。インテリアオプション販売会とフロアコーティング専門店で相見積もりをとった方は特にそう思うかもしれません。インテリアオプション販売会で販売されているフロアコーティングは水性で価格もそれほど安くありませんよね。それもそのはず、インテリアオプション販売会で売られているフロアコーティングは中間マージンが沢山乗っているからです。
詳しくは以前のコラムの「インテリアオプション販売会のメリット、デメリット」を読んでください。
まとめ
油性コーティングは水性コーティングよりも、耐久年数が長く、使える薬品が多く、コストパフォーマンスが高くなっています。イニシャルコストはたしかに水性コーティングの方が安くなりますが、30年40年住む家なので、長期的な視野でみると油性コーティングの方が高品質で低価格になります。
次回
油性コーティングの方が水性コーティングより優れているのに、何故インテリアオプション販売会では水性コーティングしか販売していないのでしょうか?次回のコラムで「インテリアオプション販売会で油性コーティングが売られない理由」をご紹介いたします。